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はにわブログ

はにわのしょうもない日常、ものぐさをレポートします


by haniwa-blog

麻痺しないように。

ちょっとショックなことがありました。










あたしは対人援助の仕事をしているのですが、その中に
いると段々、麻痺してくるところがあります。
認知症があっても、そういうことをあまり感じないまま(理解
はしつつも)、接していることが癖になっています。
それが良いか悪いかはわかりません。

ある面では良いですよね。
私は「認知症のある福岡さん」ではなく、「福岡さん」というヒト
を構成する沢山の要素のひとつとして、「認知症がある」と
とらえています(実際は「認知症老人」とひとくくりにされたり
するもんなんですよ。それではいけない)。

私は医師でも薬剤開発をする研究者でもないので、認知症を
治すことはできません。
現段階である種の認知症の進行は緩やかにできますが、ある
種の認知症は手術で症状が軽減されることもありますが、それ
も本当に種類によります。
症状だって人それぞれです。
原因もはっきりと明確にわかってはいません。

私の仕事はどうしたら今までの生活に近い生活ができるか、
困っていることを少し楽にすることができるか、考えることが
仕事です。本人さんだけではなく、ご家族も含めたサポート。
というのも認知症の方は環境の影響を非常に受けやすいのです。
物理的な環境もそうですが、人的な環境は特にそうです。
家族のイライラや悲しみが本人さんにも伝わったりする。

今は直接介護職からは遠ざかっていますが、認知症予防という
観点ではちょっと頑張っています。
誰にでも元気で暮らして欲しい。認知症だけではなく、家庭内で
思いもかけない事故でなくなる方もおられます。
実は同年代で、交通事故で亡くなる方より、その数は多いのです。

多いのは転倒・転落、そして浴槽内での溺死です。
私は敷地内で別居していた祖父をそれで亡くしています。
しかも翌日の昼まで発見してやれなかったんです。
夕食を母が届けに行った時に、留守と思わず、捜せば。
祖母が入院していなければ。
色々なことが重なって起こりました。
はにわ家にとって、とても大きな傷となり、乗り越えるまでに時間
がとてもかかりました。
一晩水に浸かった体は全く祖父のおもかげを消し去っていました。
葬式のために一時帰宅した祖母に祖父を最後まで見せません
でした。
とても見せられなかったし、死因も言えなかった。
どこかで祖父の死は私の中で今も引っかかっています。

話がそれました。
ある種、認知症に関して私は麻痺していると思います。
全身全霊で介護の苦しさをぶつけてくる家族にも。
受容はしますが、流されてもいけません。どこか冷静な頭で次の
手を考えています。流されたらプロじゃない。
時にはお年寄りと一緒に泣く事もあります。人間的なよりそいって
それでいいんじゃないかと思う。よりそうことと流されることは違う。

ところがちょっと違うケースを扱って。
頭が真っ白になりました。
流されそう。
そこで必死に涙を堪えないと、動揺しないようにしないといけません
でした。ここでそれができないとそれこそプロではなく、ただの同情。
それでもそれはだいぶ努力しなくてはなりませんでした。

流されそうになった自分と、まだ麻痺していない自分がいたことに
驚きを感じました。同時に安堵もしました。
でもやっぱり流されないトレーニングはするべき、とも思いました。
矛盾だらけのようですが。

よくわからない文ですいません。
Commented at 2009-10-21 11:07 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by haniwa-blog at 2009-10-29 22:23
鍵コメさん、こんばんは。

とっても返事が遅くなってごめんなさい。更新が
途切れている時期で、完全に見落としていました。
ご覧になっておられるといいのですが…。

いえいえ、とんでもないです。ご意見に感謝して
います。以前、私もその道を志したことがあります。
資格的なものや置かれている状況から、とりあえ
ず大学卒業してからはそちらに進学しませんでし
た。内容のヘビーさはとりあえず置いておいて
ですね。
今回の件は私がきちんとそういうことをする立場
に必要なトレーニングを受けていなかったことが
挙げられます。これはもう上を恨みます(笑)。
勝手にスーパーバイザーを見つけて、このところ
はコントロールが少しできるようになりました。
しかしトレーニングについても、真剣に考えている
ところです。じゃないと自分が持ちません…。

本当にご意見に感謝しています。ありがとう
ございました(見てくださっているといいのですが)
by haniwa-blog | 2009-10-01 18:20 | 仕事・専門分野 | Comments(2)