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はにわブログ

はにわのしょうもない日常、ものぐさをレポートします


by haniwa-blog

俺にはよくわからない。

久しぶりに友情の危機。



俺の友人Fは確か5年ほど前に病気でお母さんを亡くし、
それからうつを患ってしまいました。

発症1、2年は少し寛解した時には復職もしていたが、
3年程は仕事をしていない。
多分、俺は2年位会ってない。

ここ3カ月くらい、また交流が始まった。
メールはたまに来ていたのだけど、私はほとんど無視して
しまっていた。ある時期、彼女は躁になっており、私が勤務
中で電話がとれなかった時に実家に電話したから。
勤務中といっても23時である(宿直だった)。
緊急ならともかく、友人に質問があってかける時間ではない。
まあ躁だったというのは後からわかったことであったけど。
次の日も朝早くから勤務だった俺は、夕方にようやく彼女に
メールしたわけだけど、「はにわが出なかったから、お母さん
に朝、電話したよ」と返信。
慌てて母に電話すると本当にそうだった。
用件的には高齢者福祉に関する事だった。
そんなことわざわざ普段から交流があるわけでもないヒトの
親に質問する事じゃなかろう…。母は勧誘なのか本当に俺
の友達か始めはわからず、後で「そういえば…」と思ったそう
だ。
この時期、母の精神的な状態がものすごく悪くて(俺が仕事
を辞めるきっかけになった出来事で、辞めるかどうかと母の
ことが心配で自分もだいぶきていた)、とにかく余計な気遣い
や手間や雑音を聞かせたくない時期だったので、怒った。
しかし病気である彼女には怒れず、連絡をとりあえず断つと
いう手段に出た。俺自身も余裕がなかったんだと思う。
こんなことで、と思われるかもしれないが、本当にあの頃は
母も私もくたびれ果てていた。
それとうつ病に関する知識の中で「無理と思ったら離れる」
ということを思い出したので。

ふとしたことから最近はメールをしたり、文通をしていたのだ
けど、俺の中で疑問ができてしまった。
彼女は本当に病気ではあるんだと思う。激やせぶりや急の
ドタキャン、体調の波。
ここ2,3年はライブに行った、という報告をよく受けるように
なった。そういうのってパワーを使うので、回復の兆しなんだ
と思った。しかしあまりにもそういうのばっかりであると、巷で
話題の新型うつに移行(するのか知りませんけど)したの?
と思ったりした。

そこまではお節介というものだが、つきあいが復活すると、
同居しているお父さんへの言及が多くなった。
彼女のお母さんは在宅医療を希望され、そのことで特にお姉
さんと軋轢が生じていた。よくその愚痴を聞いていたが、矛先
がお父さんに変わったのだ。
さすがに一人暮らしが体力的にも経済的にも厳しくなっての
同居であるが、お父さんがうつに対しての理解がないらしく、
よくそのことを訴える。

段々それに対して、俺は負担と疑問を覚えてしまったのだ。
自分が死ねばこの苦しみを父がわかってくれるか、とかいっそ
不慮の事故で父が死んでくれれば、とか。
死ぬ事を引き合いにだされると俺は本当につらいし、こわいし、
びびる。彼女の母が亡くなって2年くらいは彼女が死ぬのでは
ないかといつもいつも恐かった。死なないでくれと願っていた。
そしてどうしてそんなに他罰的なのか(うつ病は自罰的なこと
が多い)。我々の親の年代で価値観などそう変わらない。
それに父親なしで経済的にやっていけないではないか。

このように正論をぶちかましたくなってしまったのだ。

やんわりと「俺の父もそうだが、年々頭は固いし、価値観は
変わらねえ」と言ってはみたものの、それ以上のことは言え
なかったが、先日長いメールがきたので、つい本音を言って
しまった。
短い文章で軽く書いてみたが、「いっそほんの少し、気が向
たら気まぐれに感謝してみるとか。逆転の発想」みたいなこと。
その後には全然関係ない馬鹿話っぽいことを混ぜてみたが、
ぷつりと連絡が途切れてしまった。

実はこの数日前、彼女は学生時代の友人(同じ職種)の所へ
旅行に出ている。そしてだいぶ環境の違いやうまく動くことが
できずにショックを受けて帰ってきている。それが裏で作用し
ているのではないかと思っているが…。
彼女はブログをしていて、それがきっかけでしばし更新を止め
る、と言っていたので。
しかし止めると言いつつも、その後に続けて閲覧制限のある
日記が書かれたので、ああ、俺のことかなあなんてちょっと
思った(これはわかんないよね、真相はね)。

俺自身もカウンセリングを学校で受けていて(最近はなぜか
2週に1回から、週1回にされた)、うつ病の正しい知識なり、
対応なりをカウンセラーに尋ねた。それと自分の対応や思った
ことを口に出すことで、自分の本音がわかった(情けないこと
に口に出してヒトに言う事でわかることって俺には多い)。

・相手のことを受容してばかりだと、逆に相手を追い込むん
 じゃないか(俺は受容が大事だと思っていたけど)。
・たまには認知の歪みを言う事も良いんじゃないかと思った
・でもお父さんに感謝してみたら、というのはいくら言葉を選ん
 でもちょっと言わなきゃ良かったと思っているのもある。
・(矛盾するけど)俺は彼女にモノ申す、ということをここ何年も
 していなかったけど、やってしまった。しかしもう自分がそう
 してしまう段階に来ているんである。
・彼女はよく「父が自分の療養環境を悪くしている」と言うが、
 おそらく私自身もあの言葉が彼女の療養環境とかいうやつを
 悪くしていると思う。
・だから彼女と離れるべきなんだと思う。彼女の環境が良くなる
 なら喜んで離れる。
・しかしながら療養環境を悪くしない=相手の言う事をそのまま
 受容する、意見を言わない、ということならもはやそれは友情
 で成り立っている人間関係ではないと思う。援助関係でもない
 のにそれはおかしい。家族なら別だが。
・死をほのめかされるとものすごく困惑する。自殺というのは周囲
 への最大の裏切りであり、仕返しであると思う(*場合による)。
 あなた方が到らなかったから死ぬというメッセージを残す事に
 なりかねない。
・だから自殺したら絶対に葬式にも行かないし、存在したこと自体
 忘れてやる。

最後の2つくらいはやや、俺、興奮していたな。
ちょうど彼女が旅行の土産を送ってくれて、そのお礼メールを
した時に返信が父親の愚痴→感謝してみたら、の件になり、
やばいなあと思って、送るはずだったお礼の手紙はストップ
したの。
カウンセラーはその行動に関しては褒めてくれた。
よい判断だと。
他は特には。カウンセラーって受容が基本だからな。

彼女も苦しんでいるが、俺自身も苦しいのだ。
大学で心理学を専攻していた割に、うつの知識は俺には
足りない。
うつ病にも色々なタイプがあると最近実感する。
こだわり、規則が乱れた時の混乱、そこから転じる怒り。
そんなものもあるとは知らなかった(これは彼女のことではなく、
俺の周りには友人ではないけど数人うつ病のヒトがいる)。

離れる、という決断をしたのだけど、身を切るつらさもある。
彼女は戦友だったから。
このところ、楽しかったから。
人生、長いから、それでも俺は待っている。
それまでしばし、さようなら。

長い上に重くてすいません。
by haniwa-blog | 2010-12-10 17:41 | 日記 | Comments(0)